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階段の上り下りがなく、シニア世代を中心に人気が高まっている「平屋」。バリアフリーの観点から「最後の住まい」として検討する人も増えている。
だが、広い土地が必要になるケースや、思いのほか建築費がかさむ場合もある。今回は、平屋のメリットとデメリット、そして後悔しないためのポイントを整理する。
■平屋のメリット(1)老後に使わない部屋が増えにくい
2階建ての場合、子どもの独立後に2階の部屋をほとんど使わらなくなることがある。
一方、平屋は生活空間をワンフロアにまとめやすく、将来的に使わない部屋やデッドスペースが生まれにくい。住宅相談の現場でも「老後は2階を使わなそう」「夫婦2人なら平屋で十分」といった理由から平屋を選ぶ声は少なくない。
■平屋のメリット(2)階段がなく、将来も暮らしやすい
平屋はワンフロアで生活が完結する。洗濯や掃除、買い物後の荷物運びも1階だけで済みやすく、日常生活の移動負担を抑えられる。
将来的に足腰の不安が出てきた場合でも、生活動線をシンプルに保ちやすい。老後を見据えて平屋を選ぶ人が増えている背景には、この利便性がある。
■平屋のデメリット(1)広い土地が必要になりがち
平屋はすべての部屋を1階に配置するため、同じ延床面積でも2階建てより建物が横に広がりやすい。その分、広い土地が必要になるケースがある。
特に都市部や住宅が密集するエリアでは、希望する間取りを実現しにくかったり、土地費用が高くなったりする可能性もある。
■平屋のデメリット(2)2階建てより建築費が高くなる場合も
国土交通省の調査によると、土地購入を伴う注文住宅の平均取得資金は約6188万円(中央値5030万円)で、自己資金比率は32.2%だ。
平屋はワンフロアで暮らしやすい反面、基礎や屋根の面積が広くなりやすく、2階建てより建築費が高くなることがある。実際に、平屋を希望しながらも、2階建てとの見積もり比較の結果、費用面から断念するケースも報告されている。
費用差は延床面積や土地条件、住宅性能、設備グレードによって変わるため、早い段階で複数のプランを比較することが重要だ。
■後悔しないためのポイント
シニア世代が平屋を検討する際、住宅ローンの返済年数や老後資金に不安を感じることがある。
広い土地や高い建築費が必要になる場合もあるため、資金計画を早期に具体化することが大切だ。実際の住宅相談では、複数の銀行で融資の可能性を確認したり、1〜2社の建築会社に絞って具体的なプランや見積もりを取得したりする例がある。
具体的に動くことで、建築会社や銀行にも「本気度」が伝わりやすくなる。担当者も、資金計画や親族との調整で何が不足しているかを助言しやすくなる。
また、資金援助や土地の相談が必要な場合も、具体的なプランや見積もりがあれば家族間での話し合いがスムーズに進む。
■「最後の住まい」として性能や立地も意識したい
平屋は階段がなく、老後も暮らしやすい住まいとして人気だ。「最後の住まい」として、断熱性能や設備グレードを重視する人も増えている。
将来的な相続や売却の可能性を踏まえ、立地や資産性まで考慮して平屋を選ぶことが、長く安心して暮らすための鍵になる。間取りや価格だけでなく、快適さと将来の扱いやすさを両立させる視点が求められる。
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